MELMO

いのちの声 こころの詩

ドア

私が選んだドアの中はいつも
間違いだらけの解釈と
不吉な予感のする未来
両手を広げ私を向かい入れる懐かしい場所に
安堵さえ感じる
だけどだれ一人このドアには入ってこない
みんなには見える
透明の <立ち入り禁止>の文字を
私だけが見えていないとは気づかずに

みんなが選ぶドアの中に
正確に飾ってある立派な絵が
どんなに素晴らしくても
私にはどうしてもどう見ても腐って映る
ひとりで居られる場所を探してたんだ
隠れるにはちょうどいい部屋だったんだ
誰も捜しに来ないし
誰も私を知らないから
今更ドアの外から呼ばれても出てはゆけない